気にならないわけではありませんが、この一覧表でもベクトル揃えをするには充分に用が足ります。
「管理シート」を作成するのが、管理者としての資格であり条件説明するまでもありませんが、目標、実施計画(方策)が記され、実行のスケジュールと目標達成度、そして問題があればその内容と対策が記されるようになっています。
すなわち、方針管理の内容がそっくり書き込めるようになっています。
しかも、経営方針や上位目標と照合をできる欄が設けられています。
管理者としての(自分なりの)大福帳のようなつもりで、あるいは手帳や日記のようなつもりで、とにかく書いてみてください。
これを記入するだけで、管理者として立派に務めを果たしているとさえ評価できます。
それはさておき、この管理シートの「目標」欄を突き合わせたものが、前項の「各部門目標一覧表」になっています。
したがって、話の順序が前後しますが、ここで”方針管理担当部長”に登場いただき、突き合わせた目標の調整をはかってみることにします。
まず方針管理担当部長氏が気づいたのは、製作一課長の「調整検査課との協議による生産」という”目標”が、目標というにしてはオカシイという点です。
これは、いうなれば”手段”ではないか。
図示したのは”課長”の管理シートですが、部長は部長で同じような書式の管理シートを作成します。
当然のことながら、この会社では生産管理部の立てた生産計画に従って部品揃えがなされ、そのうえで製造部が動くことになっています。
一方、この会社の有力受注先にN社があって、その要求に応えるのが会社としての最優先方針で、その納入要求は調整検査課を窓口として現場に伝わってきます。
その双方の板狭みになって困っていたのが製作一課長でした。
あまりにシワ寄せが深刻になり、問題が大きくなって四六時中頭を悩ませていたので、同課長は克服すべき第1のテーマだと”目標”に挙げたのでしょう。
しかし、やはり事は目標とか方策というのとは別な次元の問題です。
それこそ管理シートの右端の「問題・対策」の欄に記して、問題解決の手段を講ずべき現実テーマなのです。
それはそれで、たとえば、営業が考えるべき問題なのかもしれませんし、あるいは、調整検査課が直接N社と納期をいじるのは機構上で考え直すべき経営者の問題なのかもしれません。
これは一例ですが、管理シートから各部門目標一覧表へと目を転じてみますと、書き記されている項目内容が、果たして”目標”なのかどうかという点から始まって、たしかに部門間で調整しなければならないズレが多々あるようです。
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